宮城県総合運動公園総合体育館(みやぎけんそうごううんどうこうえんそうごうたいいくかん)は、宮城県宮城郡利府町の宮城県総合運動公園(グランディ・21)内にある体育館。施設は宮城県が所有し、宮城県スポーツ振興財団・同和興業・セントラルスポーツグループが指定管理者として管理・運営を行う。

愛称は「グランディ・21総合体育館」。ただし、同館の入口には「宮城県総合体育館」と掲示されている(以下、同館を「総合体育館」と記載する)。

命名権導入により、「セキスイハイムスーパーアリーナ」が当施設を指す際に優先して使用される呼称となっている(後述)。

概要

県民の森に隣接する地に2001年新世紀・みやぎ国体にあわせて造られた宮城県総合運動公園(グランディ・21)内の体育施設の1つ。2007年の総合体育館の利用者数は約71万人で、グランディ・21全体の利用者数の約7割を占める(参照)。また、仙台市体育館の利用者数(約32万人)と比べて2倍以上の集客力を持つ。

本来は、隣り合うメインアリーナとサブアリーナの計2棟の体育館の総称が「グランディ・21総合体育館」であるが、「グランディ・21総合体育館」はほぼメインアリーナの名称として通用し、サブアリーナを指す時は「グランディ・21総合体育館サブアリーナ」と言われる。サブアリーナはBリーグ・仙台89ERSの練習コートの1つ。

仙台都市圏には、万単位の収容力がある屋内施設がない。収容力が大きい屋内施設は、総合体育館メインアリーナ(約7,000席)、仙台市体育館(約5,700席)、ゼビオアリーナ仙台(約4,000席)、仙台サンプラザ(約2,700席)くらいしかなく、ライブスペースとしては、夢メッセみやぎ(7,500m2、7,500人程度)、アクセル(598m2、スタンディング約1,900人)程度しかない。そのため、著名な歌手などが、国内拠点都市のみでアリーナツアーを行う際、総合体育館メインアリーナの収容力では公演1回のみで全てのチケット購入希望者を満足するほどの座席数を用意することが出来ず、結果的に公演を2回(2days)行うことがしばしばである。それでも盛運輸アリーナ(青森県営スケート場)などと並んで東北地方内では最大級の収容力があるため、頻繁にコンサートが開かれており、仙台都市圏の重要な集客施設として機能している。

仙台駅からの車での所要時間は40 - 50分。東北本線・利府駅からは路線バスで20分。著名歌手等がコンサートを行う際は、仙台駅東口からシャトルバスが運行されることが多い。

沿革

  • 1997年(平成9年)4月、供用開始。
  • 2001年(平成13年)
    • 9月、新世紀・みやぎ国体開催。
    • 10月、第56回国民体育大会(新世紀・みやぎ国体)秋季大会開催。
    • 10月 - 第1回全国障害者スポーツ大会(翔く・新世紀みやぎ大会)開催。
  • 2007年(平成19年)4月1日、「ホットハウススーパーアリーナ」に改称。
  • 2009年(平成21年)7月1日、「セキスイハイムスーパーアリーナ」に改称。
  • 2010年(平成22年)1月31日、第4回bjリーグオールスターゲームが開催された。
  • 2011年(平成23年)
    • 3月9日11:45、東北地方太平洋沖地震の前震が発生。
    • 3月9日12:30昼公演開演/17:00夜公演開演、2004年(平成16年)より当アリーナで毎年3月に開催されている「全国縦断 にっぽん演歌の夢祭り」仙台公演が開催された。震災発生後も毎年3月に当アリーナで開催されており、収益金の一部を震災関連の団体等に寄付し続けている。
    • 3月11日、東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)が発生。天井材落下、壁破損、サービスヤード柱脚破損、電動ブラインド破損等の被害を受けた。「Mr.Children TOUR 2011 "SENSE"」(3月26日・27日)、「ayumi hamasaki 〜POWER of MUSIC〜 2011 A」(7月2日・3日)ほか開催予定の公演やスポーツイベントなどが中止となった。
    • 3月12日、メインアリーナを遺体安置所として使用開始。サブアリーナは支援物資置き場として使用された。
    • 3月19日、遺体安置所の訪問者向けにさくら野百貨店仙台店西側とメインアリーナとの間で無料バスを運行開始。
    • 3月31日、さくら野百貨店仙台店~メインアリーナ間の無料バスの運行終了。
    • 6月30日、メインアリーナの遺体検視・安置所としての使用を終了。
    • 8月31日(水)、メインアリーナの一般利用再開。
    • 9月3日(土)・4日(日)、メインアリーナにて使用再開後初の興行である「2011 ディズニー・オン・アイス仙台公演『オールスターカーニバル』」開催
    • 9月10日(土)・11日(日)、桑田佳祐の復帰後初のライブ「宮城ライブ 〜明日へのマーチ!!〜」より、メインアリーナのコンサート会場としての利用を再開。このライブに至るまでのエピソードは宮城ライブ 〜明日へのマーチ!!〜#エピソードを参照。
    • 9月17日(土)・18日(日)、B'zがメインアリーナにて全国ツアーの皮切りとなる「B'z LIVE-GYM 2011 -C'mon-」を復興支援ライブとして開催。
  • 2012年(平成26年)11月23日 - 11月25日、2012年NHK杯国際フィギュアスケート競技大会が開催され、かつてアイスリンク仙台をホームリンクとしていた羽生結弦(仙台市出身)が優勝した。
  • 2021年(令和3年)3月11日、同日生放送されたTBSテレビ系列の音楽特別番組『音楽の日』のメイン会場として使用された(前回までは東京・TBS放送センタースタジオがメイン会場だった。次回以降は前回まで同様に東京・TBS放送センタースタジオがメイン会場になっている。)。ただ新型コロナウイルス感染症の影響を考慮し、無観客での放送となった。
  • 2022年には全国中学校体操競技選手権大会が開催。これは同年3月に発生した福島県沖地震の影響で本来の会場であったカメイアリーナ仙台が被害を受けたため。同様に当地で予定していた全国高等学校空手道選抜大会も中止。

命名権

2007年4月1日から2009年3月31日までは、株式会社ホットハウスが年間2030万円の2年契約で命名権(ネーミングライツ)を買い取り、総合体育館全体を「(宮城県総合運動公園)ホットハウススーパーアリーナ」(公式略称:ホットアリーナ)と改称した。同時に、メインアリーナも施設全体と同名の「(宮城県総合運動公園)ホットハウススーパーアリーナ」とし、サブアリーナは「(宮城県総合運動公園)ホットハウスサブアリーナ」と改称された。

世界金融危機による景気悪化の影響を受け、ホットハウスが命名権契約の更新を断念したため、新たな命名権購入者の募集が行われた。これにセキスイハイム東北が応募し、年間1000万円で2009年4月1日から3年間の契約を結んだ。ただし、4月1日から6月30日までに開催予定のコンサート等が、開催施設名を「ホットハウススーパーアリーナ」として既にチケット印刷や広告をしているため、この間は本来の施設名が正式名称に復帰し、7月1日から「セキスイハイムスーパーアリーナ」に改称される。この措置に対応し、契約1年目の命名権料は2年目以降の3/4相当額となっている。

なお、ホットハウスによる命名ではメインアリーナとサブアリーナの両棟に別々の名称が付与され、公式略称も設定されたが、セキスイハイム東北による命名では詳細が明らかになっていない。ただし、7月1日以降に開催されるサブアリーナでのイベントでは、「セキスイハイムサブアリーナ」で案内されている。

名称の変遷

施設概要

メインアリーナとサブアリーナは1階の高さで繋がっているが、その接続部の上に土盛りされており、芝生が植えられている。メインアリーナの入口は南側にあり、中央スロープを上がった2階から入る。

メインアリーナ

  • RC造、一部S造、3階建て
  • フロア面積:3,740m2
    • バスケットボールコート4面、または、バレーボールコート6面がとれる。
  • 収容人数:約9,000人
    • 観客席:固定席5,011席、可動席2,052席の計7,063席がとれる。
  • 付帯施設:ロッカールーム(360人分)、視聴覚室、会議室、ほか
  • 事業費:約120億円
  • 工期:平成6年10月~平成9年3月
  • 利用時間:9:00~21:00(日・祝祭日は17:00まで)

サブアリーナ

  • RC造、一部S造、2階建て
  • フロア面積:843m2
    • バスケットボール1面、または、バレーボール2面がとれる。
  • 観客席:固定席474席
  • 付帯施設:ロッカールーム(240人分)、トレーニングルーム(960m2)、ロビー、会議室、ほか
  • 利用時間:9:00~21:00(日・祝祭日は17:00まで)

アクセス

  • 利府線(東北本線利府支線)・利府駅のりかえ、ミヤコーバス「菅谷台4丁目」下車
大規模イベント開催時には、利府駅から徒歩アクセスも利用される。距離は約3.4km、上り坂。50-60分程。
  • 京王電鉄バス・宮城交通高速バス「広瀬ライナー号」(新宿~仙台・石巻)で利府役場前下車、上り坂徒歩35-45分
  • 東北本線岩切駅から利府町民バス(西部路線)加瀬沼行で「菅谷台入口」下車・坂を登って15-25分
  • 仙台駅、仙台市地下鉄南北線・泉中央駅からシャトルバス(大規模イベント開催時のみ)
  • 仙台北部道路・利府しらかし台ICより約5分
  • 三陸自動車道・利府中IC・利府塩釜ICより約10分
  • 国道4号山崎交差点より利府街道を経由して約15分

コンサート公演一覧

1990年代

2000年代

2010年代

2020年代

新型コロナウイルス感染症の流行に伴う中止・延期公演は背景色を青色で表示。

脚注

関連項目

  • 仙台89ERS
  • 仙台市体育館
  • 仙台のスポーツ
  • 仙台市の音楽イベント
  • セキスイハイム#命名権

外部リンク

  • 宮城県総合運動公園
  • 宮城県総合運動公園 - 宮城県

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