競走馬におけるクロカミとは、
- 日本の、1949年生まれのサラブレッド競走馬、繁殖牝馬。競走馬としては作家の吉屋信子が馬主だった。1961年の有馬記念を制したホマレボシの母。
- 日本の、1960年生まれのアングロアラブ系競走馬。
- アイルランド生産で、日本で走った1993年生まれのサラブレッド競走馬、繁殖牝馬。本項にて記述。
クロカミ（欧字名:Kurokami、1993年3月25日 - 2014年2月20日）は、アイルランドで生産された日本の競走馬、繁殖牝馬。主な勝ち鞍に1997年の京王杯オータムハンデキャップ、府中牝馬ステークス。
経歴
競走馬時代
1996年2月25日、中山のデビュー戦を良血素質馬の前評判に応え勝ち上がる。常に上位人気に支持される反面、取りこぼす競走もあったが同年12月のオープン特別であるターコイズステークスを快勝。キャリア8戦でオープンクラスに昇格した。
1997年前半、重賞初出走ながら1番人気に支持された中山牝馬ステークスを落とすなどもどかしい競走を続けていたが、秋に入り京王杯オータムハンデキャップにて待望の重賞タイトルを獲得。続く府中牝馬ステークスにおいても勝利を挙げ重賞連覇を成し遂げた。
このあとエリザベス女王杯、マイルチャンピオンシップ両競走とも確勝を期するため回避。阪神牝馬特別にて重賞3連勝を目指すも伏兵馬に足をすくわれ5着に終わった。
1998年GIII・OP3走を経た6月、安田記念に登録。賞金的に出走は可能であったがここも陣営の意向により出走回避。結局GI競走に一度も出走することはなく、引退レースとしていた阪神牝馬特別直前の12月7日に引退することとなった。
引退後
引退後はシンボリ牧場で繁殖牝馬となったが、10番仔のチトニアが中央で4勝をあげたのが産駒の最高成績で、重賞を勝つような産駒は直仔からは現れなかった。2014年2月20日に死亡。21歳没。
競走成績
以下の内容は、netkeiba.comおよびJBISサーチに基づく。
繁殖成績
クロウキャニオン
3番仔クロウキャニオンは、現役時に牝馬ながら1番人気で兵庫ジュニアグランプリへ参戦し3着となるなどの実績を残したが、10戦1勝の戦績で引退した。しかし引退後、ノーザンファームで繁殖入りすると、重賞勝ち馬3頭を含む8頭のオープン馬を輩出。仔出しも良く、繁殖入りから現在まで毎年出産しており、2023年現在も現役の繁殖牝馬となっている。主要な産駒は以下の通り。
- キラウエア（2007年産）
- 2010年昇竜ステークス（OP）2着、2013年灘ステークス（1600万下）優勝。
- ボレアス（2008年産）
- 2011年ジャパンダートダービー（JpnI）2着、レパードステークス（GIII）優勝。
- マウントシャスタ（2009年産）
- 2012年毎日杯（GIII）2着、白百合ステークス（OP）優勝、宝塚記念（GI）5着、神戸新聞杯（GII）3着。同年5月のNHKマイルカップ（GI）では2番人気の支持であったが、シゲルスダチへの斜行で失格となった。
- カミノタサハラ（2010年産）
- 弥生賞（GII）優勝。
- ベルキャニオン（2011年産）
- 2014年共同通信杯（GIII）2着、プリンシパルステークス（OP）優勝。
- ラベンダーヴァレイ（2013年産）
- 2016年チューリップ賞（GIII）3着。4勝馬であるが、クラスは3勝クラスまでにとどまった。
- フォックスクリーク（2015年産）
- 2021年春興ステークス（OP）優勝。
- ストーンリッジ（2017年産）
- 2020年きさらぎ賞（GIII）、2022年水無月ステークス（3勝クラス）優勝。
- ヨーホーレイク（2018年産）
- 2020年ホープフルステークス（GI）3着、2021年きさらぎ賞（GIII）2着、2022年日経新春杯（GII）・2024年鳴尾記念（GIII）・2025年京都記念（GII）優勝。獲得賞金1億4786万円は、クロウキャニオン産駒では2024年現在最多となっている。
- ダンテスヴュー（2019年産）
- 2022年きさらぎ賞（GIII）2着。
ストーンリッジからダンテスヴューまでの3頭で、産駒が3年連続きさらぎ賞2着という珍記録を打ち立てている。
血統表
脚注
外部リンク
- 競走馬成績と情報 netkeiba、スポーツナビ、JBISサーチ
- クロカミ(IRE) - 競走馬のふるさと案内所
